こんにちは!ビジネスの現場でAIを活用する方法を模索している方々へ、今回は「Dify」というツールを使って、わずか10分でAIチャットボットを構築する手順をご紹介します!
Difyは、RAG(Retrieval-Augmented Generation)の技術を活用し、簡単にナレッジベースを構築・運用できるツールです。これを活用することで、業務効率化や顧客対応の質を向上させることが可能です。
Contents
Difyとは何か?その概要を解説
Dify(ディファイ)は、プログラミングの知識がなくても簡単にAIアプリケーションを作成できるノーコードプラットフォームです。
特定のナレッジベースを用いてAIチャットボットを作ったり、後述するRAGという技術を使ったAI検索アプリまで幅広く作成可能です。作ったアプリはボタン一押しで公開可能なので専門知識もほとんど必要ありません!
RAGの仕組みとその活用方法
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、ナレッジベースから適切な情報を検索し、その情報を基にAIが応答を生成する仕組みです。この技術を活用することで、より精度の高い回答が可能になります!
例えば、企業の製品マニュアルやサポート情報をナレッジとして登録すれば、顧客からの技術的な質問にも即座に対応できます。
また、ネットの情報をナレッジとすれば、AIによるネット検索もRAGにより可能になります!
10分で構築可能?Difyの基本的な使い方
それでは実際にDifyを使ってちょっとした社内のナレッジ共有チャットボットを作成してみましょう!
今回はある企業のことについてプロンプトで説明するとそれについてAIが回答してくれるシステムを作成します。
アプリを作る手順
まずは以下のDify公式サイトを開き、「Get Started」ボタンよりアカウント登録します。トークン上限などは存在するものの、最初のテストであれば無料版で十分でしょう。
その後、アプリの一覧画面(以下の例ではすでにいくつか事前に作っていたアプリが含まれていますが、無視してください)より、「アプリを作成する」の項目から「最初から作成」ボタンを押します。
簡単なチャットボットであれば「テンプレートから作成」のほうを選べば、SEO対策を考慮したブログ作成アプリや自動翻訳アプリなど簡単に作成することもできます。
それでは、「最初から作成する」ほうを選択して、以下の画面よりワークフローを選択し、アプリ名やアプリの説明を入力します。ワークフローから作成するのは上級者向けとされていますが、説明しながら作っていくので安心してください。
その後、「作成する」ボタンを押します。
以下の画面が出たら早速アプリ開発が可能になります。
これを見るとある程度察することができるかと思いますが、プログラミングをせずとも、機能を持ったブロックをつなげていくだけでアプリの開発が可能です。
それでは開始ブロックを押してみましょう。
このように画面の右側に開始ブロックの中身を設定する項目が現れたと思います。とりあえず入力フィールドの横にある「+」ボタンを押し、適当な変数を設定します。
今回はプロンプトを入力し、それをもとにAIが回答するようにしたいので、入力フィールドの変数はこの画像の「短文」に設定します。ファイルをアップロードしてAIに読み込ませたいときなどは「単一ファイル」などを選ぶとよいでしょう。
以下のように変数名とラベル名、入力する文字の最大長を設定し保存します。
次に、この内容をもとにあるナレッジがまとめられたファイルをもとにAIに回答させるため、AIにそのナレッジを事前に読み込んでもらいます。
画面上部にある「ナレッジ」タブをクリックします。
以下のナレッジを作成ボタンを押して、ナレッジをまとめたファイルをインポートします。今回は例として以下のテキストファイルを使ってみてください。(ファイル内の内容はLLMのテスト用の内容で、既実在する組織と関係はありません)
このあたりの設定はデフォルトのままで大丈夫なので一番下の保存して処理ボタンを押します。
画面上部の「スタジオ」タブから先ほどのアプリの名前を押して編集画面に戻ります。
開始ブロックの側面あたりに青い「+」ボタンがあるかと思います。
これを押して「知識取得」を選択し、ナレッジを学ぶブロックをつなげます。
知識取得ブロックの中身を編集します。
クエリ変数に先ほど開始ブロックで設定した「prompt」変数を追加します。
また、「ナレッジ」の右側にある「+」ボタンを押し、参照するファイルに先ほどアップしたテキストファイルを選択します。
あともう少しです!
次にGPTを使って質問に回答させたいので、「知識取得ブロック」から「+」ボタンを押して「LLM」ブロックをつなげてください。
ブロックの編集にて、モデルの項目から好きなAIモデルを選びます。
「コンテキスト」の項目には、「知識取得」ブロックの出力である「result」を選択します。
「SYSTEM」の項目にはこのLLMモデルへの命令を記述します。今回はポップな口調で回答してほしいのでそのように指示します。
また、「メッセージを追加」ボタンを押し、指示を追加します。「/」ボタンを押すと、指示の文章の中に既存の変数を指定できるので、以下のように設定してください。
これでLLMブロックは完成です。
それでは「LLM」ブロックから今度は「終了」ブロックをつなげます。
「終了」ブロックの編集画面にて出力変数を追加します。
今回は「LLM」ブロックが生成した回答を最終的な出力とするため、LLMの「text」という変数を出力変数にします。
これにてアプリは完成しました!
アプリを試す
画面右上の「実行」ボタンを押します。
「Test Run」の項目が現れたら、実際にナレッジ(企業概要.txtのファイル)に合わせた質問をしてみます。「prompt」の入力欄に質問を記述します。
実行を開始すると以下の結果が得られました!しっかりナレッジの内容に沿っています!
アプリの公開
それでは作ったアプリを公開し、URLを取得しましょう。
画面右上の「公開する」ボタンを押します。
画面左側の「監視」タブを押します。
公開URLでアプリをシェアできるようになりました!
Difyを活用して実現できること
Difyを導入することで、以下のようなメリットが得られます:
- 社内ナレッジの共有:従業員が必要な情報を迅速に取得可能。
- 顧客対応の効率化:24時間体制でのFAQ対応が実現。
- 営業支援:商品情報や提案内容を即座に提示。
これにより、業務効率が大幅に向上します!
まとめ
Difyは、AIチャットボット構築を効率化し、ビジネスプロセス全体を改善する強力なツールです。特に短時間で構築可能である点は、忙しいビジネスパーソンにとって大きな魅力です。
ぜひこの機会にDifyを試してみてください。
AI活用の新たな可能性が広がることでしょう!
次回はさらに具体的な事例や応用法をご紹介します。
投稿者プロフィール
- 本ブログではAIやブロックチェーンといったITに関する情報やそれらをビジネスに活用する方法などについて投稿していきます!会社のほうでは受託開発やコンサルティングを行ってますのでぜひよろしくお願いします!
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